【下水道管を点検する市職員=伊賀市ゆめが丘7で】
三重県伊賀市は2月20日、下水道管の腐食などが原因とされる埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けて市内4か所で19日に緊急点検を実施し、いずれも異常はなかったと発表した。
同市内には、国が指示した緊急点検の対象となる口径2000ミリ以上の下水道管はないが、市は口径500ミリ以上で硫化水素による腐食が懸念されるコンクリート管を対象に、5年ごとの定期点検とは別に自主点検を行った。場所はゆめが丘7、円徳院、川合、下柘植で、汚水が流れる500ミリ、600ミリ、800ミリの管計約1キロを対象とした。
このうち、ゆめが丘7の下水道管は4か所で最も古い1997年の供用開始で、口径500ミリの管が約76メートル、口径600ミリの管が8メートル。職員はマンホールのふたを開け、計測器で硫化水素の濃度を確認したり、ライトをロープでつるして約2メートル下の管路をのぞき込み、汚水の流れや堆積物の有無などを確認したりしていた。
市下水道課によると、市が管理する下水道は雨水や生活雑排水を含めて総延長は約700キロあるが、汚水が流れる管の多くは腐食に強い硬質ポリ塩化ビニール管となっている。これまで市内で大規模な陥没事故は発生していないといい、同課の担当者は「適正に管理し、維持に努めたい」と話した。
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