【伊賀市役所=同市四十九町】
三重県伊賀市2月18日、2025年度当初予算と24年度の補正予算を発表し、近隣の3府県4市町村と形成協定を結んでいる定住自立圏推進のため今年度に実施予定だった小学生対象のヘリコプターによる「空からの圏域見学体験事業」の運航業務委託料約266万円を減額補正し、中止した。来年度も予算を計上しておらず、1度切りの実施で事業が終わりになりそうだ。
この事業は圏域内の上空を約100キロ周回飛行するプロジェクトで、小学4年から6年の児童20人を募集。95人の応募があり、一昨年は12月23日に実施した。
今年度は11月から12月に予定していたが、担当の市総合政策課は「ヘリを確保できなかった」として参加者を募集しなかった。同事業を巡っては市議会で賛否が分かれ、反対する市議からは「もっと多数の児童が参加できる効果的なお金の使い方がある」などとして当初予算から事業費の削除を求める修正議案が提出されていた。
伊賀市と協定を結んでいるのは、京都府の笠置町と南山城村、奈良県山添村、昨年10月に名張市が加わった。稲森稔尚市長は取材に「圏域内に住むもっと多くの子どもが交流できる他の取り組みを考えていきたい」と話した。
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