【名張川にかかる宮橋(小型無人機で撮影)】
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住民生活に欠かせぬ存在
三重県名張市夏見の名張川にかかる小さな木の橋「宮橋」。増水時に流出することを前提に造られた「流れ橋」で、昔から地域住民の生活に欠かせない存在だ。市道宮橋男山線に認定されている。
橋は長さ13・4メートル、幅1・2メートル。橋桁はワイヤーロープで近くの木などに結ばれており、増水時に浮いて流されても引き揚げたらすぐに復旧できる構造だ。名前の「宮」は近くの積田神社にちなんでいる。
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近くに住む中森清高さん(84)によると、普段は近所の住民が畑に行くため利用したり、近くの学校に通う学生が自転車で通行したりしている。中森さんは「子どものころには既にあって、もっと幅が狭かった。当時は橋から川に飛び込んで遊んだ」と振り返る。
上流に比奈知ダムができる前は年に4、5回は流されたといい「流れるたびに、地区の男10人ほどで力を合わせて引き揚げた」と話す。現在は市に連絡して復旧してもらっているそうだ。
市維持管理室によると、近年は2、3年に一度のペースで流されている。昨年は8月の大雨で流され、9月に復旧したという。
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