【認定通知書を手にする髙田社長=2月10日に名張市夏見の本社で】
障害者雇用に積極的な中小企業を認定する厚生労働省の「もにす認定企業」に、トレーディングカード(トレカ)販売などを手掛けるネクスト・ワン(本社・三重県名張市夏見)が選ばれた。同市では初の認定。
同社は1989年創業。現在は全国約100店舗のトレカ専門店「CARD BOX」の運営・支援の他、eスポーツのイベントを開催するなど事業展開している。
障害者雇用への取り組みは、2012年から本格的に開始。現在は身体・知的・精神障害のある20代から50代の男女8人が勤務し、トレカの仕分けや店頭での接客、パソコンを使った業務などを担当している。
三重労働局によると、昨年6月時点の同社の障害者雇用率は6・9%で、全国平均(2・41%)、県平均(2・52%)、伊賀地域平均(2・8%)をいずれも大幅に上回っている。認定に当たっては、定着率の高さ、無理なく集中できる勤務環境を整えていること、支援機関との連携、車椅子利用への配慮などが評価された。
同社の髙田雅之社長(61)は「障害者雇用を始めた時に採用した社員が、今も働いてくれている。これからは、eスポーツを障害者雇用にもっと生かしていきたい」と話した。
もにす認定は20年度に始まった制度で、企業と障害者が「ともにすすむ」ことが名前の由来。認定されると日本政策金融公庫の低利融資対象になる他、認定マークを活用できるなどのメリットがある。
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