【商業施設の建設を題材にした模擬記者会見で上野高新聞部員から質問を受ける企業の担当者役の生徒ら=名張市東町で(桜丘高生撮影)】

 高校の新聞部員らが紙面づくりを学ぶ講習会が、三重県立名張高校(名張市東町)で開かれた。YOU記者らが講師を務め、生徒たちが取材や記事の書き方のポイントなどを身に着けた。

YOU記者が講演

 県高校文化連盟新聞部門の主催で、2月1日にあった。上野、桜丘、名張各校の生徒ら約30人の他、伊賀地域外の新聞部顧問らが参加した。YOU記者が講師を務めた午前の講習について、生徒たちが書いたレポートと感想を一部紹介する。

レポート

 最初は須田雄介記者が自己紹介や記事のこつなどを話し、生徒が聞く形の講演だった。しかし、途中から記事の見出しを考えたり、ランナーの写真を撮影したり、模擬記者会見をしたりと参加型のイベントが挟まれ、どんどん場が和んでいった。須田記者の熱い思いが伝わったのか、生徒たちは話に聞き入っていた。これからの新聞づくりに大いに役立つはずだ。(桜丘高校1年・蛭井歌音)

 須田記者は記者の仕事について「世の中の出来事を正確に伝えることが大切。間違った情報は命取りだ」と語った。標識が好きな3歳児を取材したり、普通では入れない場所で取材したりと、ワクワクすることもたくさんあるそうだ。生徒が取材したり見出しを作ったりする機会を作り、教わりながらその場で生かせる講演だった。(名張高校1年・成田将大)

生徒たちの感想

 今まで取材の時、初めて会う人が多くてどう接すればいいのか分からなかった。今回の講習で、逆に出会いを楽しめばいいんだという新たな考えを知れてよかった。(上野高校1年・林武広)

 今まで新聞を作る時にあまり気にしていなかった「写真の背景を工夫する」「正確に読者へ届ける」という話を聞いて、自分たちにもまだまだ改善する事がいっぱいあるなと実感できた。(桜丘高校1年・若山将大)

虎姫高新聞部顧問が講演

講演する鈴木教諭=同

 午後は、滋賀県立虎姫高校(長浜市)新聞部顧問、鈴木真由美教諭が講演。同部はA4判8ページの定期新聞(年10回)の他、32ページの特集号、校内に掲示する速報版などを発行し、全国高校総合文化祭の新聞部門で、最優秀賞を6年連続で受賞している。

 講演では、地元の戦国武将や城にまつわる特集、琵琶湖に注ぐ米川を舞台とした取り組みなど、数々の地域取材を紹介。鈴木教諭は「高校新聞は、小さなコミュニティーをつなぐ。地域のニュースを加えることは、生活を豊かにする事につながる」と重要性を訴えた。

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