伊賀市阿保の越山達さん(89)
「千里の道も一歩から」。書道やウォーキングに長年取り組み、現在もさまざまな日課を大切にしながら元気に暮らしている。
伊賀市種生で生まれ、18歳から非金属加工会社で品質管理と品質保証を専門に従事し、75歳で退職するまで大阪や名古屋へ通勤し続けた。
72歳の時に趣味の散歩が高じてウォーキング指導員の資格を取得し、10年以上活動。退職を機に、休日を利用し名古屋駅から青山町駅までの鉄道沿線の道約161キロを半年かけて踏破した。現在も朝5時からの散歩を欠かさない。
57歳から始めた書道は、62歳の時に師範の資格を取得。翌年には中国で酒をたしなむ意味を持つ「陶軒(とうけん)」の雅号を得た。88歳まではコンクールに出品し続け、賞を取ったり書道誌に多くの作品が掲載されたりした。9か月間、1日も休むことなく般若心経を書く「千日書」を実践したこともあった。
60歳からは眠る前に必ずクラシックを聴き流し、70歳前からは毎朝、雑誌のクロスワードパズルを解読。80歳以上で自分の歯が20本以上ある住民に贈られる「いい歯の8020コンクール」では2度受賞した。自宅には発行年から集め続けている国内の硬貨コレクションや、小学生時代からの教科書、賞状を大切に保管している。
これまでのさまざまな取り組みを振り返り、「始めるのに年齢は関係ない。一度やり始めたらとことん」と笑顔で話した。
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