理想のワークライフバランス実現へ―。名張市内で特別養護老人ホームやグループホーム、保育園などを運営する社会福祉法人こもはら福祉会(本部・同市西田原)が、今年4月から一部施設で「週休3日制」を導入します。人事課の中森隆司課長、生活相談員の中森啓介さん、総務・人事担当の山下理恵さんに話を伺いました。〈PR〉
―導入の経緯は
中森課長 働く価値観が多様化していく中、まずは職員のワークライフバランスの向上を目指すと共に、働きやすい環境づくりや人材確保の方策を検討してきました。既に週休3日制を導入している法人から導入後、「介護の現場で働く職員の労働環境がとても良くなった」と聞き、一部の職場か討を進めてきました。
―勤務形態や待遇は
中森課長 1日の勤務時間は週休2日の現在より2時間長い10時間となりますが、週の労働時間は40時間で変人手が必要な時間帯に職員の配置を増やせることです。また、これまで引き継ぎなどに割てきた残業が減ると考えています。今までは考えられなかったことですが、3連休や4連休も当たり前に取れるようになり、自分の時間が確保しやすくなります。休日にしっかり休むことが生産性を上げることにもつながると期待しています。
―導入までの流れは
中森課長 まずは介護の現場から導入すべく、今年4月に、第5はなの里の特養で一部のユニットから開始します。昨年12月から職員向けの説明会を計23回開き、週休3日制導入の目的を職員にきちんと説明すると共に、アンケートを実施し、職員の声も集約してきました。説明会を通じてプライベートを充実させる意義が徐々に浸透してきたと感じます。
ICT機器導入も
中森さん 当法人では、介護福祉士やケアマネジャーといった資格取得者への奨励金制度、介護ロボットやICT機器の導入など、やりがいを持ち続け、かつ働きやすい職場環境づくりに努めています。職場と家庭の環境、車の両輪のようにそれぞれの環境が整えば好循環が生まれていくと信じています。
山下さん 1日の勤務時間が延びることは、子どもがまだ小さい職員には難しい面もありますし、当法人はデイサービスなども運営していますので、全事業所では実施しないことを伝え、不安解消に努めてきました。
あくまで希望制となりますが、それぞれの家族の理解や協力によって、休日が増えるメリットは大きいと考えています。
―今後の計画は
中森課長 まずは一部の施設での導入により検証を重ねながら、特養を中心に順次拡大していく予定です。新たな職員募集も行っていますので、こもはら福祉会の新しい働き方に関心のある方が仲間になってくれることを願っています。〈PR〉