【新さん】

 三重県伊賀市長田の陶芸家、新歓嗣さん(80)の個展「新歓嗣‐作陶60年の軌跡‐」が1月10日から2月10日まで、同市別府の市ミュージアム青山讃頌舎で開かれる。伊賀市文化都市協会主催。

 大阪府出身で、大阪芸術大学クラフトデザイン陶芸科を卒業後、1971年に岸和田市で作陶を始めた。75年に伊賀へ移り築窯、「三軒窯」を主宰し、数々の賞を受賞するなど活躍してきた。

 「伊賀焼のアバンギャルドな面に引かれている」新さんは「その時、作りたいものを作ってきた」という。10年前からは、幼いころから好きだった仏像を作り始め、「人間の過去の集積が導かれ、自分の手から出てきた感じ」と語る。

 個展は、新さんが敬愛し、親交のあった画家の故・穐月明さんとのコラボ展でもあり、新さんの神仏や大鉢、花器など約70点、穐月さんの絵画など約20点が展示される。

 時間は午前10時から午後4時30分(入館は同4時)まで。火曜休館。観覧料は一般300円、高校生以下無料。

 新さんは「今までの集大成の展覧会。2人の作品から、縁と思いをじっくり楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛けている。

 1月11、25日の午後1時30分からは、展示室でギャラリートーク「作陶60年を振り返って」(各回15人、予約制)がある。12、19、26日の日曜は午前10時、同11時、午後1時、同2時から、茶室を会場に、新さんの創作茶わんで抹茶が味わえる。各回6人の予約制で、400円(抹茶・菓子代)。

 申し込み、問い合わせは青山ホール(0595・52・1109)まで。

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