【愛犬の「クロエ」とともに作品を紹介する松田さん=名張市で】

 「幼少期の夢は漫画家になることだった」という三重県名張市つつじが丘北4のパート従業員、松田いづみさん(64)は、50代になってから市内の絵画クラブに通い始めた。精力的に創作に励み、今夏にあった全国公募展では、愛犬を描いた作品で入賞を果たし、「個展を開く夢ができた」と意欲旺盛だ。

 長崎県で生まれ、奈良県で育った松田さんは、高校時代は美術部に在籍し、20代前半に油絵を通信教育で1年間習った。36歳で名張に転居して以降は特に絵筆を持つことも無かったが、50代になって子育ても一段落したことから、「好きなことをしよう」と一念発起。長船侍夢さんから指導を受けるようになった。

 主な題材は、愛犬のトイプードル「クロエ」や2人の孫などだが、風景にもチャレンジし、作品は公募展に出したり、奈良市内のギャラリーで展示したりしている。2024年6月の「第7回日美展」(絵画部門)で「国際文化カレッジ賞」を受賞した色鉛筆画「愛しのクロエ」は、愛犬の薄茶色の毛並みの柔らかさや質感を感じさせるF6号サイズの作品だ。

 「先生から『手直しありません』と言ってもらえたので、公募にチャレンジしようと思った」と話す松田さんは「初めて出した絵での受賞は励みになる。もっとたくさんの絵を描いていきたい」と抱負を語った。

2024年12月7日付881号2面から

- Advertisement -