【護摩をたく中山住職=伊賀市古郡で】

 三重県伊賀市古郡の常福寺で1月3日、秘仏本尊・木造五大明王像(平安時代、国重要文化財)の開帳に合わせた恒例の「初祈祷護摩供」があった。本堂の護摩壇から炎が立ち上り、集まった住民らは健康長寿や家内安全などを祈った。

 午前11時からの祈祷には約50人が参列。僧侶たちの読経や和太鼓、鐘などの音が響く中、中山和光住職(51)が次々に護摩木を火にくべ、参拝者はじっと本尊に手を合わせていた。

蛇まとう明王の姿も

 五大明王のうち軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)は、今年の干支「巳」にあたる蛇を体に巻き付けている。蛇は脱皮を繰り返すことから再生の象徴とされ、軍荼利明王には病気平癒や延命などのご利益があるとされている。参拝者は祈祷の後、順番に本尊近くへと足を運び、軍荼利明王の手にある蛇などに注目していた。

 境内では、伊賀地域を拠点に活動するパフォーマンス集団「伊賀之忍者衆『羅威堂』」のショーの他、うどんや甘酒の振る舞いなどもあった。

境内であった羅威堂のパフォーマンス=同
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