特別支援学校伊賀つばさ学園(三重県名張市美旗町南西原)は、コロナ禍前まで作業学習の成果発表として保護者向けに実施していた作業製品販売を12月、地元の企業・福祉事業所関係者向けに初めて開いた。来場者からは「就労や自立につなげる学校の取り組みが知れて良かった」などの声が聞かれた。
生徒たちは日頃、木工、園芸、陶芸など6つの班に分かれて作業学習に取り組んでおり、同月10日には、さをり織りのバッグや組みひもの小物、アクセサリー、クッション、木製のプランターカバー、牛乳パックから作った卓上カレンダー、自分たちで育てた野菜などが並び、児童生徒が対面販売に挑戦した。
この日は伊賀地域の企業や福祉事業所から約40人が来場。製造業の人事担当者は「それぞれが作ったものを見てもらう工夫や努力をしてくれていて、活気もある。実習でつながりがあり、採用した卒業生も働いているので、どうやって就労につなげるか、関心が高まった」と話した。
木工班で大型かんななどの工具を使ってスツールを製作した高等部3年の髙見明衣さんと同2年の山本大夢さんは「きちんと長さを測り、大きな工具を使うのも大変だったけど、私たちが作った商品を見て、触って、買ってもらえてうれしい」と笑顔で話す。
今回も、保護者向けに販売する時間もあり、訪れた高等部の保護者の一人は「子どもたちの日々の頑張りを、対面販売でゆっくりと知ることができて良かった。新しいものを見つける楽しみもあった」と話していた。
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