【来場を呼び掛ける(左から)砂田さん、池澤さん、服部さん、石井さん】

3人ユニット「音楽のーと」

 1926年に建てられた老舗銭湯「一乃湯」(三重県伊賀市上野西日南町)で11月14日午後3時30分から大阪音楽大卒の同期生3人ユニット「音楽のーと」のコンサートが開かれる。休業日の浴室をステージに音楽を楽しむ初の試みで、銭湯ならではの魅力を発信する。

 「昭和レトロ」な雰囲気に魅せられた愛好者が、全国から訪れる同銭湯。唐破風屋根の玄関がある本館と石門は、国の登録有形文化財になっている。

 昨年7月、「銭湯を日本から消さない」をモットーに事業展開する「ゆとなみ社」(本社・京都市)が運営を引き継いだ。同社社員で大学時代から各地の銭湯を巡ってきた石井皓也さん(25)=鈴鹿市出身=が店長を務める。

 同ユニットのメンバーは、歌(ソプラノ)の服部亜美さん=大紀町、フルートの池澤由賀子さん=伊賀市炊村、サックスの砂田利章さん=大阪市。砂田さんが3年ほど前に大阪の銭湯で演奏した経験があり、伊賀地域で演奏場所を探す中で同銭湯に打診。石井さんも京都の銭湯で働いていた時に浴室ライブを受け入れたことがあり、今回のコンサートが決まった。

 コンサートは1時間程度の予定で、クラシックや昭和の名曲の他、風呂にちなんだ曲も演奏する。観客は湯を抜いた浴槽のへりなどに座ってもらい、「ケロリン」の黄色いおけをたたいて参加してもらうという。

 砂田さんは「浴室での演奏は不思議で面白い。これを機に銭湯に足を運んで頂けたら」、石井さんは「音の響きがすてき。地域の人に楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。

 料金は1200円(ドリンク付き)で、事前予約が必要。

 問い合わせ、予約は池澤さん(090・9262・6865)、または電子メール(otohako.3@gmail.com)で。

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