三重県警名張署は、特殊詐欺被害を未然に防いだ名張市希央台5の三十三銀行名張支店に署長感謝状を贈った。
同署などによると9月20日、市内の70代女性が来店し、「1100万円を振り込みたい」と窓口の行員に話した。振込先は自分名義のインターネットバンキングの口座だったが、女性には開設した覚えがなかった。更に女性は「警察から電話があった。私の口座が犯罪に使われており、無実を証明するためにお金を振り込むよう言われた」などと話したため、詐欺を疑った石川彰弘副支店長(50)が同署に通報した。
女性の携帯電話には16日に総務省職員を名乗る人物から「あなたの口座に不正な振り込みがある」などと電話があり、その後は警察官を名乗る人物から無料通信アプリ「LINE(ライン)」で指示が続いていた。女性は相手の指示通りに運転免許証やマイナンバーカードの画像などを送信しており、女性名義のネットバンキングの口座は犯人側が開設したとみられる。
10月11日に同支店で感謝状贈呈式があり、嶋田敏署長から感謝状を受け取った石川副支店長は「被害を防ぐことができ本当に良かった。手口がどんどん変わるので、警察と連携して防いでいきたい」と話した。
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