【伊賀署庁舎=伊賀市四十九町】

刑事課長 上田大

 県下で特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害が増加しています。

 県下における2024年7月末時点の特殊詐欺の認知件数は152件、被害額約3億2000万円(前年比3件減、約2900万円増)、SNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は184件、被害額約18億2000万円(同161件増、約17億2000万円増)で、特にSNS型投資・ロマンス詐欺の増加が顕著となっています。

 伊賀署管内の本年7月末時点における特殊詐欺の認知件数は3件、被害額約2300万円(前年比2件減、被害額約1400万円減)、SNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は3件、被害額約2200万円(同3件増、約2200万円増)であり、この中にはお一人で約1000万円以上の被害に遭われた方がおり、管内でもSNS型投資・ロマンス詐欺の発生が増加しています。

 特殊詐欺は親族ら身内をかたる、いわゆる「オレオレ詐欺」や市役所職員らをかたって医療費の還付金があると言ってだます「還付金詐欺」、スマホアプリ料金の未払いがあると言ってだます「架空料金請求詐欺」など、さまざまな手口がありますが、最近では警察官や検事をかたる者らが順に電話を代わっていき、「あなたも犯罪者として捜査されている」などと言われ、現金を振り込まされたり、暗号資産をだまし取られる「オレオレ詐欺」が多くみられます。

 SNS型投資・ロマンス詐欺は、SNSのサイトで知り合った見ず知らずの者に、架空の投資話を持ち掛けられたり、女性を名乗る者に恋愛感情を抱かされ、婚姻費用がいるなどと言われたりし、現金などをだまし取られる詐欺のことです。

 この種の犯罪に対して、警察としましては犯人の検挙に全力を尽くすことはもちろんですが、皆さまにもお願いがあります。

 それは「警察官や検察庁、市役所の職員が電話やアプリを使用し、口座番号を聞いたり、お金を要求したりすることは絶対にあり得ない」ということを強く頭に入れて頂き、自らが被害に遭わないことです。

 また、▼金融機関で電話をかけながらATMを操作している人▼窓口で多額の現金を引き出そうとしている人▼コンビニで一度に多額の電子マネーを購入しようとしている人、などを見掛けた場合は「もしかしたら詐欺の被害に遭っているかもしれない」と感じて頂き、▽声を掛ける▽周りの人に知らせる▽110番通報するなどし、被害を未然に防止できる環境を作って頂きたいのです。

 少しでも不審な点を感じたら、遠慮なく110番通報、もしくは伊賀署に電話して頂ければ、迅速に対応させて頂き、未然防止に努めますので、皆さまのご協力をよろしくお願いします。

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