【感謝状を手にする扇谷支店長(左から2人目)、冨沢さん(同3人目)ら=名張市希央台5で】

 還付金名目の特殊詐欺被害を未然に防いだとして、三重県警名張署は9月5日、名張市希央台5番町の北伊勢上野信用金庫名張支店と職員の冨沢智美さん(48)に署長感謝状を贈った。

 同署などによると8月19日の同支店の営業時間後、ATM(現金自動預払機)の前で市内の60代女性が携帯電話のスピーカー機能を使いながら相手と通話していた。気付いた冨沢さんが不審に思い女性に声を掛け、電話を代わってもらって「金融機関の者です」と名乗ったところ、すぐに切れたという。冨沢さんは詐欺の可能性が高いと判断し、扇谷宏支店長(52)が110番通報した。

 この日の夕方、女性の固定電話に「名張市役所の介護保険課」を名乗る人物から電話があり、「介護保険料を徴収した金額が多かった。今日中に金融機関で申請しないとお金が返せない」などと言われていたという。

 感謝状を受け取った冨沢さんは「お客さまに被害が無くて良かった」と話した。同署の嶋田敏署長は「水際防止は警察だけでは対応できない。今後もご協力頂きたい」と話した。

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