【グループで作った赤飯を紹介する中山さん=名張市奈垣で】

「ながき村おこしグループ」 中山ツヤ子さん(88)

 地元に多くの人が立ち寄ってもらえるような地域おこしの新たな形を模索しようと、地元の有志とともに2005年、「ながき村おこしグループ」を結成。公務員として60代後半まで地元で勤めながら、野菜や地元の原料を使った加工品の製造販売をしてきた。

 当初から「孫に食べさせる野菜と加工品」をモットーに、安心安全な野菜はもちろん、漬物、よもぎ餅など地物を使った加工品や赤飯を作り、販売してきた。低農薬、無農薬の野菜作りは獣害にも悩まされたが、「地域が少しでも元気に明るくなるように」との思いで、仲間とともに取り組んできた。

 約20年にわたり野菜などを定期的に出荷してきた、つつじが丘市民センターでの朝市は今年5月に終了したが、グループの活動は継続し、朝市で好評を得ていた赤飯は注文があれば応じる。「これからの具体的な活動は現在検討中」としつつ、現在は地域の高齢者の見守りを兼ねたサロン「うりぼう」の運営にも60、70代の男女5人のメンバーとともに当たっている。

 「ひ孫と会うのも日々の楽しみの一つ」と顔をほころばせながら、「これまで活動を続けてこられたのは、多くの方々の協力があってこそ。小さな『村』だけれど、他地域の方に立ち寄ってもらえるようにしていけたら」と展望を語った。

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