【仕事への思いを語る吉田さん(左)と加山さん=名張市桔梗が丘1番町で】

 障害のある子どもたちに寄り添いたい。今春から三重県名張市内に移住し、市内にある障害のある児童、生徒が利用する放課後等デイサービス施設の職員として汗を流す2人の新卒者。利用者の支えになろうと奮闘している。

 2人は伊賀市出身の吉田和樹さん(22)と滋賀県出身の加山育弥さん(22)。保育士の資格を持つ吉田さんは、学生時代、学童保育でアルバイトを経験し、障害のある子どもたちに関わりたいと思っていた。中学校社会と特別支援学校の教員免許を持つ加山さんも学生時代に視覚障害者が利用するデイサービスでボランティアを経験、この道に進みたいと考えていたという。

 そんな2人が心動かされたのは、施設を運営する一般社団法人の村中千倉代表の「障害のある人を雇用していくことで社会に受け入れてもらえるようになれば」との考え。障害があることを自らオープンにし、偏見を持たず、更にその後を考えていることに感動したという。

 現在、吉田さんが担当するのは中学生。年齢が近いので、利用者と距離が縮まるのも早く、仲良くなった。それぞれの特徴も理解し、関わりが深まってきたという。「子どもが好きなので、もっともっと寄り添っていきたい」と語る。

 「デイサービスだと、より子どもたちに親身になれる」という加山さんは、小学生を担当。利用者に慕われ、ゲームなどで一緒に遊ぶ。「子どもたちの自尊心を支えたい」との思いを持つ中、「今は子どもたちと一緒に成長していくのが楽しい」と話す。

 「同じ新卒者で、スタートも同じだったので心強い」と2人。「やれることはまだまだある。子どもたちにここに来たいと思ってもらえるように、自分たちも頑張りたい」と目を輝かせた。

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