【さすまたやショッピングカートを使って不審者役の署員(中央)をけん制する従業員たち=伊賀市上野茅町で】

 三重県警伊賀署などは8月7日、伊賀市上野茅町の商業施設「イオン伊賀上野店」でテロ対策合同訓練を実施した。従業員や署員ら約20人が参加し、対応方法を確認した。〈YouTubeで動画(https://youtu.be/ueAXjCcyMu0)〉

 同署を含む伊賀地域の25機関・団体で組織する「テロ対策伊賀パートナーシップ」の取り組み。この日の訓練は、6月に同店がパートナーシップに加入したのを機に実現した。

 訓練は、爆発物に転用できる化学物質を大量に購入しようとする不審者が従業員とトラブルになり、刃物を使って襲い掛かったと想定。警備員や他の従業員は、さすまたやショッピングカートを使って不審者役の署員の動きをけん制したり、客やけが人を避難させたりした。その後、110番通報を受けて駆け付けた警察官が暴れる男を取り押さえた。

 対応訓練の後、従業員たちは署員からさすまたの扱い方などを改めて教わった。

 同署の小西幸宣警備課長は講評で「普段の仕事の中で『もしこんなことがあったら』など、考えながら業務をして頂けたら」と呼び掛けた。同店の坂元兼憲店長は「いつもは従業員同士で訓練をしているが、警察と連携することで何倍も価値ある訓練になった」と話した。

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