【感謝状を手にする冨森さん(左から2人目)と山口さん(同3人目)ら=名張市蔵持町里で】

 架空料金請求の特殊詐欺被害を未然に防止したとして、三重県警名張署は8月2日、セブンイレブン名張蔵持町里店(名張市蔵持町里)と店員2人に感謝状を贈った。

 同署などによると7月19日夕方、市内の80代男性が来店し「ネットで当選した。お金を振り込んでもらうため、電子マネーカードを買いに来た」などと、レジで対応した店員の山口和子さん(53)らに話した。金額は1000円分だったが、山口さんらは詐欺被害を疑い、オーナーの冨森雅彦さん(52)に連絡。「友だちに確認したが大丈夫だと言われた」と話す男性を冨森さんは説得しつつ同署に通報し、被害を未然に防いだ。

 男性は「お金持ち」を名乗る人とLINEで知り合い、「税金対策でお金を配っている」などと言われ、7万円を受け取る手数料として電子マネーカードの購入を指示されていた。

 嶋田敏署長から感謝状を受け取った冨森さんは「電子マネーを購入する高齢者の方は、金額に関わらず用途を確認している。未然に防止できて良かった。今後も、少しでもおかしいと感じたら積極的に声掛けしていきたい」と話した。同店は、2021年と23年にも特殊詐欺被害の未然防止で同署から感謝状を贈られている。

 同署によると、管内では今年に入ってから6月末までに特殊詐欺被害が7件確認されており、被害額は計約520万円に上っている。

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