【各校の生徒たちが作った折り鶴を前に自己紹介する参加生徒ら=伊賀市四十九町で】

 8月6日に広島市で行われる平和祈念式典への参列や、被爆(ひばく)体験講話の聞き取りなどを通じ、平和や戦争について考える、三重県伊賀市の「非核平和推進中学生派遣事業」の参加生徒10人が7月29日、市役所での事前学習会に参加した。

 同市が2005年度から実施している取り組みで、今年度で18回目(20、21年度は中止)。1泊2日の日程で、5日は広島平和記念資料館を訪問して被爆体験を聞き、各校の生徒が作った折り鶴を平和記念公園内にある「原爆の子の像」に献納する。6日は朝から同式典に参列し、小学校内にある平和資料館を見学する。

 市内10校から選ばれた生徒たちはこの日、2日間のスケジュールや報告の役割分担などを確認。戦争や平和への意識について各校の生徒たちに実施したアンケート結果を共有した後、ドキュメンタリーアニメ「夏服の少女たち」を鑑賞した。

 島ヶ原中3年の井村天喜さんは「修学旅行で広島へ行くまでは教科書などの情報だけだったけど、語り部さんから戦争の悲惨さや恐怖、後遺症に苦しむ人たちのことを聞き、この経験を後世に伝えていかなければと思った」、霊峰中3年の丸山姫依さんは「戦争は昔の話、遠い話ではない。この学習を通じて、自分にできることはあるのか考えたいし、全校の皆に伝え、皆で考えたい」と思いを話した。

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