【寸劇を披露する伊賀ポリスターズの署員と見入るケアマネジャーら=伊賀市で】

 全国で多発するSNS型投資・ロマンス詐欺の手口を寸劇で分かりやすく伝え、被害防止に役立てたらと三重県県警伊賀署の生活安全課に所属する署員3人が劇団「伊賀ポリスターズ」を結成した。伊賀市役所で7月22日、研修会で集まった介護支援専門員(ケアマネジャー)約70人を前に初披露した。

 劇団は防犯講話の講師を年約100回務める三上耕太郎警部補(43)が発案し、同じ係の中嶋賢太朗巡査部長(41)と関和大輔巡査長(34)に声を掛け結成した。寸劇ではSNSを通じて暗号資産や投資アプリなどで儲けることができると信じ込ませて金銭をだまし取る詐欺と、恋愛感情を抱かせ投資や交際を続ける名目で金銭をだまし取る詐欺を題材に、犯人と被害者のやり取りや犯行の手口を具体的に紹介した。

 進行役を務めた三上警部補は「投資先が実在しているのか、金融庁のホームページで金融商品取引業者に登録されているか確認してほしい。SNSで勧誘する儲け話は詐欺」などと助言。ケアマネジャーらも熱心に聞いていた。犯人役を熱演した関和巡査長は「こんな犯人に騙されたくないなというのが伝われば」と感想を話した。

 同署によると、今年に入って管内で認知した被害件数は7月22日現在で特殊詐欺が暫3件、被害総額が約2260万円。SNS型投資・ロマンス詐欺も同3件の被害を認知しており、被害総額は約2160万円に上っている。

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