【尾鷲-近大高専 6回裏に先頭で中安打を放った近大高専・倉好選手(左)。大量点の5回も攻撃の口火を切った=津市本町で】

 第106回全国高校野球選手権(日本高野連・朝日新聞社主催)三重大会の3回戦8試合が7月22日、県内4会場であり、近大高専(名張市)は尾鷲(尾鷲市)に8‐1で7回コールド勝ちし8強入りを決めた。初の8強を目指した神村学園伊賀(伊賀市)は第1シードの津田学園(桑名市)に1‐13(5回コールド)と大敗を喫した。

 近大高専の先発は、最速150キロ台の速球が武器の右腕・吉留勇太投手(3年)。序盤は制球が荒れ、2回に暴投で1点を許すが、3回以降は打たせて取る投球で尾鷲打線を3安打5三振に抑える。同点で迎えた5回、近大高専は9番の主将・倉好英徳選手(同)から5番・岡部空弥選手(2年)まで長短6連続安打で5点を挙げ、6回にも山中稜太捕手(3年)の2点二塁打で試合を決めた。

 試合後、重阪俊英監督は「勢いのある相手だったが、序盤の嫌な流れも打たれてはいなかったので、相手のペースにのまれないことを心掛けた」と振り返った。山中捕手は「負ける時は自分たちのリズムが狂った時。5回はキャプテン(倉好選手)からリズムを作っていこうと声を掛け合った」と振り返り、序盤制球に苦しんだ吉留投手については「良いボールが来ている時の感覚をつかんでほしいと思って受けていた。普段の投球ができていたと思う」と話した。

 昨秋は初めて県3位となって東海大会に駒を進め、夏は過去3年で1つずつ勝ち星を増やしてきた神村学園伊賀だったが、この日は3回まで走者を出せず、2回は四球をきっかけに3失点、3回は打者15人の猛攻を浴びて10失点と、序盤で試合を決められてしまう。打線は5回に伊藤大晟選手(3年)の三塁打で1点を返したが、序盤の失点が響いた。

 3回戦を終え、津田学園、高田、明野、鈴鹿、菰野、近大高専、三重、海星と8強が出そろった。近大高専は22日の準々決勝で、昨秋の東海大会準優勝の菰野(菰野町)と対戦する。会場は四日市市営霞ヶ浦第一球場、試合開始予定は午前11時15分。

※試合結果などは「伊賀・名張の高校野球応援ブログ」(http://blog.livedoor.jp/iganabari_baseball/)に掲載予定

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