年に1回だけ、川底を石が削ってできた深さ約4メートル、直径約1・5メートルのくぼみ「逆柳の甌穴」(県天然記念物)の内部に入って観察できる催し「高尾逆柳の甌穴まつり」が、7月21日に三重県伊賀市高尾で開かれる。雨天中止。

 川底のくぼみに入った石が水流で回転し、岩盤を削ってできたと伝わる甌穴は、普段は土砂や枯れ葉で埋まっているが、前日に土砂などをかき出し、当日ははしごを使って中に下りることができる。地元有志の団体「千方伝承会」が開いている恒例の催しは14回目となる。

 当日は高尾の床並集議所前で午前8時30分から受付。同9時にスタートし、徒歩で床並川沿いを約20分歩いて甌穴へ向かう。会場では、忍者の発祥とも伝わる地元ゆかりの豪族・藤原千方(千方将軍)や四鬼に扮したスタッフとの記念撮影、よし笛演奏、厄除け石の投げ込み、マスのつかみ取りなどがあり、マスはその場で塩焼きにして振る舞われる(数量限定)。終了は午後1時ごろの予定。参加には1家族500円の環境保全協力費が必要。

 同伝承会の西村隆三会長(75)は「高齢化によって、前日の準備作業も大変になっている。穴堀り作業など『やったろか』という方がおられたら協力して頂けるとありがたい」と話していた。

 問い合わせは高尾地区市民センター(0595・55・2700=平日)へ。

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