三重県の名張市立病院の地方独立行政法人(独法)移行に向け、有識者らによる評価委員会の初会合が6月26日、市防災センター(鴻之台1)であり、同病院事務局が中期目標の骨子案を示した。
評価委員会は、地方独立行政法人法の規定で設立団体の附属機関として設置が義務付けられている機関。この日、北川裕之市長が委員5人に委嘱状を交付し、委員長に三重大の伊藤正明学長を選出した。
中期目標の期間は法人設立から3年半。骨子案は大きく5項目から成り、サービス提供などの項目では「二次救急及び小児救急医療体制の堅持」「がん、心疾患、脳卒中などの医療需要に応じた診療機能の強化」「地域医療機関の役割分担と連携強化の推進」などが盛り込まれている。業務運営の改善や効率化の項目では「適切かつ弾力的な職員の採用と人員配置」「人事評価に連動する新たな目標管理制度の構築」「名張市立看護専門学校の充実と強化」などを示した。
委員からは、医師や看護師の確保、地域の他の医療機関との連携などについて具体的に素案に盛り込むよう声が上がった。
今後は8月と10月の委員会で素案を審議し、12月にパブリックコメントを実施する予定。来年3月の策定を目指している。
市立病院を巡っては、今年1月に北川市長が独法移行の方針を表明。市議会3月定例議会では、新法人の定款などが可決した。設立は来年10月1日を予定している。
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