三重県伊賀市は5月24日、昨年度の補正予算で国補助金の交付申請漏れが2件あり、財源を損失したのは指導監督が不適正であったことから発生したとして、当時のこども未来課長(58)と保育幼稚園課長(56)をそれぞれ減給1か月(10分の1)の懲戒処分にしたと発表した。処分は同日付。
こども未来課は今年度新設した「こども家庭支援課(こども家庭センター)」の整備で、国の交付金から工事費や備品購入費約326万円を充てる予定だったが、県を通じた申請を失念し、活用できなかった。この事案では、上司で当時の健康福祉部次長(59)を管理監督義務違反で文書による厳重注意、同課の担当職員(47)を職務専念義務違反で訓告とした。
保育幼稚園課は保育システム導入事業で、財源のうち国の補助金からWI-FIの環境整備やタブレット端末購入などで約761万円の交付を見込んで予算計上したが、交付申請時にそれらの経費を算入していなかった。この交付申請漏れでも上司だった健康福祉部次長が文書による厳重注意、職務専念義務違反で事業担当だった職員(50)を訓告、補助金申請の担当だった職員(30)を文書注意とした。
人事課によると、当時の健康福祉部長は3月末で退職しているため、処分などの対象にならないという。
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