【「不適切な事務処理があった」と陳謝する宮崎寿副市長(左)と岡本栄市長=伊賀市役所で】

 三重県伊賀市は5月21日、子どもや子育て支援事業に充てる国への補助金交付申請で2件の漏れがあり、計約1094万円の財源を損失したと市議会議員全員協議会で説明した。住民自治組織に対する市の交付金でも制度創設時の2011年度から13年間、一部の地域で金額誤りがあったことを明らかにした。関係職員の処分も検討しているという。

 健康福祉部によると、申請漏れが判明した1件は保育幼稚園課が担当で、昨年の6月補正で計上したWI-FI環境整備やタブレット端末購入費など保育ICT事業。予定の補助金額は試算で866万4000円だったが、761万1000円の財源を損失した。

 もう1件はこども未来課の担当で、昨年の12月補正に計上した新設する「こども家庭支援課」の整備に必要な工事や備品購入費など326万5000円。補助率は10分の9だったが、全額を一般財源から充てることになった。

 市の地域包括交付金で金額の誤りがあったのは、伊賀支所管内の柘植と西柘植、壬生野、青山支所管内の阿保と矢持の計5地域。交付金額を算定する基準の一つになっている面積割で、伊賀支所管内ではそれぞれの面積が別の地域に入れ替わっていた。青山支所管内では奥鹿野地区の面積分を誤って別の地域に算入していた。

 住民自治推進課によると、3月13日に市民から西柘植地域の面積で問い合わせがあったのをきっかけに、職員が誤りに気付いた。最大は過少交付が柘植地域の計213万4000円、過大交付が壬生野地域の計187万9000円だった。

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