三重県名張市は5月15日、市内の放課後児童クラブで、60代の男性支援員が小学1年生の男児に適切性を欠く発言などをしたと発表した。
市によると、4月26日、クラブを利用していた男児が他の児童とけんかになり、けがをする危険性があったため、目撃した男性支援員が「お前何しとんじゃ。そんなこと友だちにやってええんか。次やったら痛い目に遭うぞ」としかった。注意する際、男児が触っていた立体パズルを払い落としたという。男児と相手児童にけがはなかった。
同日中に男児の保護者が市役所を訪れ、男性支援員の行為について相談。男児はその後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたという。
市の聞き取りに対し、男性支援員は男児への発言の趣旨をおおむね認めている。「つい大声で強く言ってしまった」と反省を口にし、しかった際の状況については男児が相手児童に「頭突きをした」と説明したという。市は、適切な接し方をするよう男性支援員に口頭で指導を行った。
市はこのクラブに子どもを通わせる保護者にアンケートを実施しており、結果を踏まえてクラブの運営委員会に必要な指導を行う方針。男性支援員の発言などを「適切性を欠く」と判断した理由について、所管する市子ども家庭室の浪花武志室長は「危険な行為は止めなければならないが、子どもを怖がらせずに『何でしたらだめなのか』を丁寧に説明する必要があった」としている。
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