水資源機構木津川ダム総合管理所は、名張川の上流にある室生ダム(奈良県宇陀市)、比奈知ダム(三重県名張市)、青蓮寺ダム(同)で、放流水量を一時的に増やす「フラッシュ放流」を5月13日に実施する。室生ダムでは管理開始50周年を記念した一般公開があり、普段は見ることのできない大迫力の放流を間近で見ることができる(要事前申し込み)。
同管理所によると、フラッシュ放流は梅雨や台風に備えて貯水位を下げて洪水調整の容量を確保するとともに、下流の河床の石や岩に付着した泥や藻類を洗い流し、河川に住む魚などの生息環境を良好にするのが狙い。毎年この時期に実施している。
当日は午前8時30分から徐々に流量を増やし、室生ダムでは午前10時30分ごろ、青蓮寺ダムと比奈知ダムは午前11時30分ごろにピークの最大毎秒約30トンの放流量となる。今回は3ダム合わせて約65万トンの水を放流する計画だ。
川の水位は宇陀川の赤目口橋付近で最大約0・6メートル、名張川の鍛冶町橋と名張大橋付近では最大約1メートルそれぞれ上昇すると想定。同管理所は「放送やサイレンが聞こえたら、川から離れて」と呼び掛けている。
室生ダムでの一般公開は午前10時からで、午前11時50には洪水吐ゲート3門が全て開き、大きな音としぶきを上げながら約40メートル下へと水が流れ落ちる。見学者は、運行する巡回バスでダム下流へ向かう。申し込み方法などは、同管理所ホームページ(https://www.water.go.jp/kansai/kizugawa/)を確認する。
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