【渓流に生息する淡水魚の展示=名張市赤目町長坂で】

 4月20日にオープンする「赤目滝水族館」(三重県名張市赤目町長坂)の関係者向けの内覧会が15日、開かれた。長さ約3・3キロの赤目四十八滝渓谷の自然とつながる水族館をコンセプトに、渓谷で見られる魚類や両生類、コケなどを展示した館内が公開された。〈YouTubeで動画(https://youtu.be/QmBxrfmf7nA)〉

赤目滝水族館の館長に就任した朝田さん(左)と赤目四十八滝渓谷保勝会事務局統括GMの玖村健史さん=同

 日本サンショウウオセンターの1階部分、約210平方メートルを改装した。追加した水槽を含めて計23の水槽があり、アマゴやギンブナ、タウナギなどの淡水魚の他、ナガレヒキガエルやタゴガエル、アカハライモリなど多様な生物を展示している。

 パーテーションなどで空間を区切って里山や渓流などのエリアを設け、国の天然記念物のオオサンショウウオが潜むメインの岩窟滝水槽へと至る。入口では、ドローンを駆使して撮影した渓谷の美しい映像が観光客を迎える。

 屋外の壁面看板は、白地に「赤目滝水族館 AKAME WATERFALLs AQUARIUM」の文字をあしらったものに改めた。青色のロゴは水の流れなどを表現しており、「きわめて強く」を意味する音楽記号フォルテシモ(fortissimo)に因んだ「f」の字も隠れている。

 この日、22歳で館長に就任した朝田光祐さんは「渓谷の大自然を水族館の一部と考えおり、ここで事前知識を得ることで渓谷の見え方が変わる。限られた予算、期間だったが、最大限のことができた」と話した。市のアドバイザーで水族館プロデューサーの中村元さんは「200メートル歩けば不動滝があり、それがこの水族館には付随している。こんなすごい水族館、世界にもなかなか無い」と評した。

 20日は午前9時から、テープカットなどのオープニングイベントが開かれる。

渓谷で見られるコケの展示=同

料金改定 周辺駐車場は無料化

 赤目滝水族館のオープンに伴い、これまでセンターの入り口で集めていた入山料を渓谷保全料に改称し、料金を大人500円から1000円に、小・中学生250円から500円にそれぞれ引き上げる。一方、これまで1台1日500円から800円だった周辺駐車場(9か所)は無料化する。

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