【太鼓の達人を楽しむ参加者ら=名張市夏見で】

 コンピューターゲームの対戦競技「eスポーツ」を65歳以上の高齢者が体験する「健康ゲーム講座」が4月11日、三重県名張市夏見の市勤労者福祉会館で初めて開かれた。60代から80代の男女9人が参加し、太鼓をたたくゲーム「太鼓の達人」と、自動車ゲーム「グランツーリスモ」を楽しんだ。

 トレーディングカードやeスポーツ事業などを手掛けるネクスト・ワン(夏見)が昨年4月に立ち上げた「名張eスポーツ協会」の主催。ゲームを健康維持や認知症予防に役立てようと企画した。この日は「名張養護老人ホームみさと園」(百合が丘西1)の入所者の他、同協会が配布したちらしを見た人らが集まった。

 太鼓の達人では、バチで太鼓を打つコントローラーが用意され、参加者たちは「さんぽ」の曲とテレビ画面の表示に合わせてリズムよく太鼓をたたいた。グランツーリスモでは、ハンドルやアクセル、ブレーキを模したコントローラーが用意され、参加者たちは真剣な表情でハンドルを握った。

 この日の最高齢は寺脇フミ子さん(87)で、太鼓の達人では抜群のリズム感を発揮。「歌や音楽が好きなので、楽しかった。ハンドルを握ったのは生まれて初めてで、怖かったけど面白かった。どちらのゲームも頭を使った」と話した。

 同協会の延谷卓哉さん(45)は「勝ってうれしい、負けて悔しいといった刺激は何歳になっても大事。この場を上手く活用して頂き、健康に過ごしてもらえたら」と話した。太鼓の達人は今年10月に鳥取県で開かれる「ねんりんピック」で正式種目への初採用が決まっており、同協会は地元からの選手輩出も目指す。

 講座は今後、毎月開催(無料、定員先着10人)する予定で、日程などは県eスポーツ連合ホームページ(https://jesu-mie.or.jp/)に掲載する。

 問い合わせは同協会の森さん(070・4372・3681)まで。

グランツーリスモを楽しむ参加者ら=同
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