【日本代表のユニホーム姿で練習する福森さん=名張市希央台1で】

 テニスとスカッシュの要素を持ったラケット競技「パデル」のシニア世界選手権に、三重県名張市美旗中村の英語講師、福森喜久子さん(58)が、日本代表選手として初出場する。選手権は4月15日から20日まで、パデル発祥国のスペインで開かれ、女子は22か国が参加する。

 パデルは、1970年代にスペインで考案されたダブルスが基本の競技。強化ガラスと金網に囲まれたテニスの半分ほどのコートで、板状のラケットを使って壁も利用して打ち合う。

 福森さんは大学でテニスを始め、ブランクを経て30代以降は市内のコートを中心に週1回程度楽しんできた。2018年にスペイン人コーチが市内にパデルのコートを建設し、スクールを設立。福森さんは知人や家族に紹介され、レッスンを受けることにした。「テニスと違って壁を使う分、戦術を考えいろんな戦い方ができる。パワー勝負ではなく、老若男女問わず楽しめる」とパデルの魅力を話す。

 福森さんは練習に打ち込み、大会への出場も重ね、どんどん実力をつけていった。女子全体の国内ランキングは昨年、最高で21位に達したという。

 同年11月には、7つ年下の兵庫県芦屋市の女性とペアを組み、45歳以上が対象の全国大会に出場。4戦を勝ち上がって優勝し、世界選手権への切符も手にした。

 世界選手権は35歳以上の選手が5歳刻みの区分ごとに各国計10人が出場し、ダブルスと国別の団体戦で競う。日本は競技の普及からまだ日が浅く、世界の舞台では苦戦が予想されるという。50歳以上の区分で出場する福森さんは「まずは1勝を目指す。くじけることなく頑張りたい」と話した。

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