春の全国交通安全運動の出動式が4月5日、三重県名張市朝日町の朝日公園であり、名張署や行政、交通関係団体の関係者ら約80人が参加した。地元の高校生が交通安全宣言をして、自転車利用時のヘルメット着用などを呼び掛けた。運動の期間は6日から15日までの10日間。
運動の重点は、子どもが安全に通行できる道路交通環境の確保と安全な横断方法の実践▼歩行者優先意識の徹底と「思いやり・ゆずり合い」運転の励行▼自転車・電動キックボードなど利用時のヘルメット着用と交通ルールの順守。
式では県立名張青峰高校ホッケー部2年の堤本光駕さん(16)が「自転車を運転する時はヘルメットをかぶり、歩行者の優先など安全運転に務めます」など4項目の交通安全宣言を読み上げた。
堤本さんは中学1年生の時、自転車で交差点を通過する際に軽自動車にはねられて足にけがをしたといい、「ヘルメットをかぶっていて本当に良かった」と振り返る。「今は部活で暗い時間に帰るので、明るい服装にしたり、自転車に反射材を付けたりしている。事故はいつ起こるか分からないので、車も自転車も周りをよく見て運転してほしい」と呼び掛けた。
名張署の嶋田敏署長は「飲酒運転や横断歩行者妨害などの悪質、危険な違反を中心とした交通指導取り締まりを一層強化するとともに、広報啓発活動を積極的に実施する」と述べ、参加者に協力を求めた。
今年1月から4月4日までの暫定値で、同署管内の交通事故総件数は552件(前年同期比13件増)、人身事故18件(同10件減)、死者1人(同増減なし)、負傷者20人(同11人減)。飲酒運転の検挙数は3月末現在で5件(同1件増)となっている。
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