桜井俊貴投手「勢いと熱さ感じる」「若い選手の手本に」
三重県伊賀市を拠点とし、都市対抗野球大会に3年連続出場している社会人野球チーム「ミキハウス硬式野球部」(大阪府八尾市)が新シーズンを迎えた。今季は元プロ野球・読売ジャイアンツの右腕、桜井俊貴投手(30)が1年のブランクを経てミキハウスで現役復帰し、話題を呼んでいる。
桜井投手は兵庫県出身で、北須磨高、立命館大を経て、2015年のプロ野球・ドラフト会議で読売ジャイアンツから1位指名を受けた。入団後7年間で110試合に登板して13勝12敗の成績を残し、22年の引退後は関西地区スカウトに転身した。
1月10日のチーム初練習を前に、桜井投手は「スカウトとして100試合ほど見てきた中で、『やっぱり投げたい』と思うようになった。都市対抗野球の予選も観戦し、会社を挙げて応援している雰囲気に触れ、大歓声の中で野球がしたいと思った」と、現役復帰に至った胸の内を語った。
ミキハウスは近年、チーム最年長の栗山拓巳投手(34)、高橋康平投手(34)が2本柱としてチームを支えている。今季に臨む11人の投手陣の中で、桜井投手は3人目の柱として期待されている。
選手たちは普段、伊賀市治田の同社物流センターでの仕事に従事し、勤務終了後に隣接のグラウンドで練習に汗を流す。桜井投手もコンディションが整い次第、同センターでの勤務に就くという。
都市対抗・日本選手権目標に
陣田匡人監督(45)は桜井投手について「1年のブランクはあるが、しっかり体を作れれば安定して投げられると思う。若い選手たちの手本になってほしい」と期待を込める。桜井投手は「熱さと勢いを感じるチーム。都市対抗に連続出場し、日本選手権の舞台にも立てるよう力になりたい」と抱負を語った。
新戦力が加わったチームは今年、「躍動」をスローガンに、4年連続の都市対抗出場と21年ぶりの日本選手権出場を目指す。