【燃え上がる巨大などんど=名張市美旗中村で】

 正月飾りや古いお札をたき上げる伝統の「どんど焼き」が1月8日、三重県名張市美旗中村の農村公園で行われた。高さ17メートルの巨大などんどを燃やし、能登半島地震の被災地復興や世界平和などを祈った。〈YouTubeで動画(https://youtu.be/0e4Dhv2Z1LY)〉

 同地区のどんどは、疫病などの災いを防ぐため地区東西の入り口2か所に建てたのが始まり。360年以上続くとされ、2005年からは保存会が行事を続けている。

 どんどを組み上げる「どんど建て」は6日にあり、今年はうるう年にちなんで例年より1本多い14本の青竹を束ねて立ち上げた。円形の根元をわらの束などで覆い、先端には馬型の飾りを取り付けて完成させた。

 この日は早朝から近くの寺の住職による法要が営まれ、集まった約100人の住民らが見守るなか、火をつけた。中に納めたしめ縄やお札、書初めなどと一緒にどんどが炎に包まれ、朝焼け空に白煙が立ち昇った。

 火が落ち着くと、住民らは持ち寄った餅を長さ約2メートルの細長い竹棒の先に刺し、輪になって焼いた。

 保存会の高波秀彦会長(71)は「例年は五穀豊穣を願ってしているが、今年は能登半島地震の被災地の早い復興と世界平和への願いを込めた」と話した。

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