【沿道の見物客らに迫る鬼=伊賀市上野新町で】

 国の重要無形民俗文化財でユネスコ無形文化遺産に登録されている三重県伊賀市の「上野天神祭のダンジリ行事」が10月22日、本祭の「神幸祭」を迎え、9基のだんじりや鬼行列が市街地を練り歩いた。好天に恵まれたこの日は、観光客や市民ら約13万人(主催者発表)が行列を見守った。

巡行するだんじり。巡行順に上段左から、上野小玉町、上野新町、上野中町、上野西町、上野東町、下段左から上野魚町、上野福居町、上野鍛冶町、上野向島町

 午前8時30分ごろ、菅原神社のみこしが同神社東御旅所(同市上野車坂町)を出発。先頭の目印となる大御幣(ごへい)、釣り鐘やおのを背負った「ひょろつき鬼」などの鬼行列に続き、今年の一番くじを引いた上野小玉町の「小蓑山」を先頭にだんじりが巡行。乗り込んだ囃(はやし)方が横笛や鉦(かね)、太鼓で軽快な音色を奏で、本町、二之町、三之町通りを夕方まで巡行した。

鬼行列の先頭を行く「大御幣」

 祭礼本部によると、見物者数は20日の宵々山に約5000人、21日の「足揃の儀」や宵山に約6万人、3日間で計19万5000人と、新型コロナ感染拡大前より多かったという。

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