【活動で使用する道具を児童たちに説明する消防団員=名張市蔵持町里で】

 三重県名張市の市立蔵持小学校の4年生が10月5日、名張川河川防災ステーション(蔵持町里)で防災授業を受けた。地元の消防団員らがクイズを交えて活動を紹介し、参加した児童31人が楽しみながら防災意識を高めた。

ホースの長さを歩幅で測る児童たち=同

 授業では、市消防団蔵持分団の団員11人の他、市消防本部の職員らが指導。児童たちは初めに、普段は別の仕事に就きながら火事や地震、水害の時に駆けつける消防団の役割や活動について説明を受けた。

 消防軽積載車に積まれているポンプやとび口といった道具の説明を受けた後、〇×クイズで理解を深めた。火災で使用するホースの長さの問いでは、団員が伸ばしたホースを子どもたちが自らの歩幅をもとに計った。

 毛布と2本の棒を使って応急担架を作る体験では、身体の大きな担任教師が寝ても壊れないことに、児童たちから驚きの声が上がった。土のうを作る体験では、ペアになった児童が団員から指導を受けながら、スコップを使って袋に土を詰めた。

 授業を受けた女児(10)は「消防団の人たちが、いつもこんなに努力しているとは知らなかった。皆さんのおかげで、名張市の平和が守られていると感じた」と話した。蔵持分団川東部部長で会社員の高山太一さん(39)は「消防団を知ってもらい、防災意識を高めてもらおうと始めた取り組みで、今年は3年目。地元を好きになり、地域のために活動できる大人になってほしい」と話した。

 授業では、水防活動用の資機材が収められた倉庫の見学などもあった。

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