農林水産省認定の「つなぐ棚田遺産」に昨年認定された三重県伊賀市西山の田んぼで9月19日、市立上野北小の5年生39人が稲刈りを体験した。
棚田の保全や地域活性化に取り組む同地区の団体「西山集落協定」が主催する行事で、稲刈り体験学習は昨年に続き2回目。西山の棚田が20年に国の棚田地域に指定されたのを機に、住民らで同協定を結成した。
稲刈り体験前には、地区役員の男性が稲作の管理などについて説明。鎌の使い方など手本を示した後、児童たちが横一列に並んで広さが約200平方メートルの田んぼで黄金色に実った稲穂を手刈りした。
児童たちは5月の田植えも体験し、この日収穫したもち米は玄米で約100キロになるという。稲刈りは初めてだったという西堀寛人さん(10)は「鎌で刈るのがすごく楽しかった」と感想を話した。
この行事には、地区住民を始め、社会貢献事業として同地区と「農山村活性化の取り組みに関する協定」を結ぶ地元企業「上野キヤノンマテリアル」の社員ら大人約30人も参加。西山地区の自治会長で同協定代表も務める重倉純男さん(73)は「楽しく稲刈りしてくれた。これから農業に興味を持ってくれたらとてもうれしい。一つひとつ行事を積み重ねて地域を活性化できたら」と話した。
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