【撤去に向けた工事が始まった坂の下橋=名張市安部田で(2023年6月28日撮影)】

 三重県名張市は6月28日、同市安部田の宇陀川に架かる「坂の下橋」(全長56メートル、幅2・5メートル)を撤去すると発表した。橋は大雨で損傷し、通行止めになっている。撤去工事は7月末の完了を見込む。

 市維持管理室によると、坂の下橋は2日の台風2号の影響による大雨で、橋脚のうち1本が沈み、市道が通る橋梁部分が曲がった。今後損傷が進んで橋が落ちる可能性が高く、河川の増水時に二次的被害が生じる恐れもあることから、河川管理者の国交省から撤去の指示があった。予備費を基に、既に27日から重機を入れるための仮設道の工事に着手している。

 撤去工事の費用は約5000万円を見込んでおり、市は関連する費用を盛り込んだ一般会計補正予算案を6月定例議会に提出し、可決された。撤去後、市は同じ場所に橋を架ける方針だが、現時点では復旧工事の開始時期は未定で、同室は「復旧にはおおむね3年の期間を要すると想定している」としている。

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