三重県名張市役所(鴻之台1)2階秘書室のカウンターに、「生きた化石」と呼ばれるオオサンショウウオ(交雑種)が入った水槽がお目見えした。隣には特徴などを紹介するパネルも添えられ、市長室など訪問する人を迎える重要な役割も期待されている。〈YouTubeでオオサンショウウオの食事シーンの動画(https://youtube.com/shorts/hHxIhaReJKY)〉
オオサンショウウオは世界最大級の両生類で、市内の赤目四十八滝渓谷などで生息している。国の特別天然記念物の日本固有種を保護するため、市郷土資料館(安部田)では外来種のチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種を敷地内のプールなどで保護している。
市役所での展示は、市教育委員会が発案。「オオサンショウウオを観光コンテンツとして活用したい」との北川裕之市長の意向を受け、人の目に触れる機会を増やしていく第一弾として、市長室などへの訪問者の目に留まりやすく安全な場所で飼育することにした。
水槽内にいるのは全長50・5センチ、体重760グラムの個体で、生息調査をしている環境省の環境カウンセラーで市職員の川内彬宏さんが2021年8月に同市安部田の阿清水川で捕獲後、市郷土資料館2階で一時保護されていた。餌は、アジの切り身などを週に1回程度与えるだけで済むという。
市教委は今後、1階ロビーなどでの展示も含めて検討していくとしている。
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