三重県伊賀市で5月4日、18歳を対象にした初の成人式が市文化会館(同市西明寺)で開かれた。昨年4月の民法改正で成人年齢が引き下げられたのを機に、同市は今年度から参加の対象を20歳から18歳へと変更。案内状を送付した761人のうち、約8割の604人が参加した。
同市の成人式は2013年度から中学校区ごとに開催していたが、単一会場で実施するのは10年ぶり。18歳成人式への変更で、市は1月に20歳対象、3月に19歳対象の式典を続けて開いた。
この日は式典開始直後の午後1時過ぎに気温25度を記録。会場では振り袖姿の参加者らがハンカチで汗をぬぐったり、手で仰ぐ姿が目立ち、手持ち扇風機を持参した人もいた。
主催者の岡本栄市長は「今日から決して完全な大人になるわけではないが、そんな思いを持ってこれからの人生をしっかりと歩んでください」とお祝いの言葉を贈った。
18歳での成人式に参加した人の感想は‐‐。
「早めに目標が持てる。気持ちを引き締めて生活したい」(大学生の男性)
「周りから信頼される大人になりたい。成人式は20歳でしたかった」(介護施設職員の女性)
開催時期について苦言や不満も‐‐。
「成人した実感が沸かないけど、自覚をもって過ごしたい。せっかく振り袖を着るのにこの暑さは大変。開催時期には配慮してほしかった」(大学生の女性)
「自分も友人も卒業したばかり。成人式は互いに成長した姿で迎えるというイメージだった」(会社員の男性)
式典終了後、岡本市長にも感想を聞いた。「19歳成人式は何となく対象になって少し戸惑いもあったが、18歳成人式では意欲をもって今日に臨んだという、前向きな感じがより強く伝わった」
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