三重県警伊賀署は3月7日、伊賀市内に住む60代女性が、自宅にかかってきた電話の男に誘導されてATM機を操作し、現金約100万円をだまし取られる特殊詐欺の被害に遭ったと発表した。届出を受けた同署が詐欺事件として捜査している。
発表によると、2月28日午前9時ごろ、女性宅の固定電話に「津市の県事務所のミズノ」を名乗る男から電話が入り、「介護保険料の還付金がある。受け取るにはATMで手続きをする必要がある」と告げられた。その約30分後には「コールセンターのオグラ」を名乗る別の男から電話で「今から指定するATMで手続きをしなければ還付金が受け取れない」と伝えられたという。
女性が指定されたスーパーの店内にあるATM機に向かうと、「オグラ」を名乗る男から今度は女性の携帯電話に着信が入った。指示された通りに数字や文字を押してから利用明細書を確認したところ、自身の口座から約100万円が振込入金されていたことに気づいたため、同署に相談した。
同署によれば、最初の電話からATMの操作までは1時間30分ほどで、女性は電話の男から急かされるような言葉を言われ、家族や周囲に相談する余裕はなかったという。
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