【サンロードを歩く田畑さん(左)を撮影する「阿助videographers」のメンバー=名張市上本町で】

 三重県名張市にある「上本町サンロード商店街」のアーケードの解体が2月20日に始まるのを前に、思い出を残そうと、ドローンなどを用いた動画撮影が行われた。

 サンロードで生まれ育った「富永米穀店」(桔梗が丘5番町)4代目の富永憲秀さん(46)ら有志が、アーケード撤去後も営業を続ける店の再スタートを応援するため4月16日に開くイベント「Re:START!上本町」に向けた取り組みの一環。動画撮影は、玖村健史さん(46)=同市=が代表を務めるフリーランスの映像制作グループ「阿助videographers」に依頼し、17日に実施した。

 商店街の婦人服店「マルシン」のオーナー、田畑勢津子さん(77)が主演を務め、「サンロード」の文字の看板を見上げたり、商店街を歩いたりする姿を4人のメンバーが撮影。アーケード内外の様子も記録した。

ドローンを手にするメンバー=同

 過去の写真などと合わせて編集後、イベントのPRを兼ねてユーチューブで3月中に公開する予定だという。田畑さんは「思い出を残そうと提案してくれてありがたい。アーケードが無くなった後はいろいろ大変だが、乗り越えて店を続けていきたい」と話した。

 この他、国史跡・夏見廃寺を仮想空間に復元する取り組みをしている屋根工事業「桑山瓦」(富貴ケ丘)の社長、桑山優樹さん(38)は、建物をレーザースキャンするなどしてアーケード解体前のサンロード商店街を3次元(3D)でデジタルアーカイブ化する予定。作成した3Dデータは、VR(仮想現実)などで活用できるという。

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