三重県伊賀市は2月1日、市有温泉2施設を売却するため実施した公募型プロポーザルの審査結果を公表した。同市上阿波の「大山田温泉さるびの」は建築事業などを手掛ける「ワイズコーポレーション」(名張市、吉井宏社長)が、同島ヶ原の「島ヶ原温泉やぶっちゃの湯」は介護事業を手掛ける「ひまわりケアサービス」(愛知県愛西市、成谷静香社長)を代表事業者とする企業体がそれぞれ最優秀提案者に決まった。
審査は先月24日に実施。市資産経営課によると、公募型プロポーザルにはそれぞれの施設に2団体から提案があった。大山田温泉は土地約3万3675平方メートル、建物の延べ床面積約3425平方メートルで、購入希望金額が50万円(予定価格1円)だった。島ヶ原温泉は土地約5万4101平方メートル、建物の延べ床4151平方メートルで、購入希望金額が1億3000万8000円(同約1億2400万8000円)だった。
大山田温泉の提案では敷地内に動物園や住宅展示場などを新たに設ける計画が盛り込まれていた。島ヶ原温泉の提案では、宿泊施設や産直市場、老人ホームの新設が描かれていた。同市が2021年に同じ公募型プロポーザルを実施した公共施設「旧上野ふれあいプラザ」(同市上野中町)の譲渡で、ひまわりケアサービス社は最優秀提案者となり、土地と建物を取得している。
所有権の移転は4月1日の予定で、今月中旬に両団体と仮契約を締結し、地域説明会を開催。3月の市議会定例会で関連議案を提出する。
- Advertisement -