農林水産省などが実施する「豊かなむらづくり全国表彰事業」で、三重県伊賀市の農事組合法人「ひじきファーム」が東海農政局管内で上位の農林水産大臣賞を受賞した。11月30日に授与式があり、関係者らが出席した。
同法人は市南部の比自岐地区にあり、高齢化などで農業の継続が困難になった農地の維持を目的に地元住民らが2011年に設立。地区内にある約7割の農地を保全管理し、昨年には新規就農者2人を雇用するなど後継者育成にも力を入れている。
他にも地域振興に取り組んでおり、92年に始まった「コスモス祭り」は地元の住民自治組織と連携で開催。鳥羽市の答志島との交流や、14年には女性理事を中心に企業組合「旬菜工房笑み」を設立し、法人出資の施設で漬物やつくだ煮など加工品の開発、製造、販売も手掛ける。
同法人の田中勇代表理事は授与式で「この地域には美しい田園があり、それをどう守っていこうかと法人化を計画した。農地を守って地域の活性化につながればという思いで続けてきたが、このような賞を頂けて感動している。受賞を励みに更なる豊かなむらづくりに取り組みたい」とあいさつした。
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