【名張市立病院=同市百合が丘西1】

 新型コロナウイルスの院内感染拡大で三重県の名張市立病院(百合が丘西1)が11月15日の時間外救急の受け入れを中止した影響で、伊賀地域の患者の救急搬送に最大2時間弱かかるケースがあったことが16日、わかった。

 名張市消防本部によると、15日午後5時から16日午前8時30分までに同市内では救急要請が4件あり、搬送されたのは2件。いずれも10歳未満の子どもが急病で津市内に搬送されたが、どちらも重篤ではなかったという。

 このうち9歳の男児が搬送されたケースでは、16日午前7時47分の119番通報から津市内の病院に到着するまでに1時間49分を要した。同本部管内の2021年中の平均搬送時間は46・8分で、平均より1時間以上かかったことになる。

 伊賀市内については、同市消防本部によると、同時間帯に7件の救急要請があり、搬送は3件。搬送先は津市内が2件、奈良県内が1件で、病院到着までに最大1時間28分を要したという。

 名張市立病院では職員や入院患者らの感染が拡大し、伊賀地域の3病院による時間外救急の輪番日にあたる15日の受け入れを中止。伊賀地域で救急患者を受け入れる病院が他になく、市立病院が近隣市の医療機関に受け入れを要請していた。

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