【みこしとともに校庭を歩く児童ら=名張市丸之内で】

 三重県名張市丸之内の市立名張小学校(児童数438人)で10月31日、全校児童が参加する「名小まつり」が開かれた。校庭には、東町の子どもみこしが登場し、法被姿の子どもたちと地域の大人が掛け声を響かせながら歩いた。

 同小では、市内小中学校が取り組んでいる「なばり学」を「名小版」とアレンジし、郷土学習を進めている。今回は、子どもたちに体験を通じて地元の文化に触れてもらい、継承への意欲を育もうと、同小と学校運営協議会が初めて企画。地元のまちづくり協議会やPTAなどの協力も得て、みこしの巡行と屋台体験が行われた。

 校庭では、宇流冨志禰神社(平尾)の中森孝榮宮司がみこしを前に神事を執り行い、巡行の意義などもわかりやすく説明した。その後、みこしを担ぐ大人たちと綱を引くこどもたちが「わっしょい、わっしょい」の掛け声とともに歩いた。

 参加した3年の男子児童(9)は「掛け声を合わせるのが楽しかった」と笑顔。中森宮司は「みこし巡行に参加して『面白いな』と思ってもらえたら、今後、祭りにも参加してもらえると思う」と期待した。

 体育館では、射的や輪投げなどの屋台が並び、6年生の児童や保護者らが店番、下級生が客となって祭りの雰囲気を楽しんだ。

 同小の布本肇校長は「地元を愛する子どもを育てるため、何かできないかという思いから実現した。名張小は来年、創立150周年を迎えるので、取り組みをさらにパワーアップさせ盛り上げていけたら」と話した。

体育館に登場した射的の屋台=同
- Advertisement -