【甲冑レンタル店でポーズを決める中村さん(左)と正木さん=伊賀市上野丸之内で】

 三重県伊賀市の伊賀上野城を築いた安土桃山時代の武将、筒井定次らに扮し地域の魅力を発信する「伊賀國筒井武将隊」を市内外に住む有志が結成した。同市の中心市街地では、隊のメンバーがスタジオを備えた甲冑レンタル店もオープンさせた。

 定次は本能寺の変から3年後の1585年、仕えていた羽柴(豊臣)秀吉から伊賀を与えられ、上野城を築城。関ケ原合戦後の1608年に改易され、伊賀はその後、藤堂高虎によって統治され、上野城も大規模な改修を受けた。

 筒井武将隊は、知名度の低い定次にスポットライトを当て、地域の活性化につなげようと、歴史再現映像を動画投稿サイト「ユーチューブ」などで発表している団体「NOTORIOUS(ノートリアス)」の代表、中村宙史さん(42)=伊賀市=らが立ち上げた。

 メンバーは4人で、役は定次を副代表の正木健久さん(大阪市在住)、重臣の松蔵右近を中村さんが務め、筒井順慶や島左近役も加わっている。隊は今後、ボランティアとして上野公園や市街地などで観光客らをもてなす活動を展開していくという。中村さんは「天正伊賀の乱で荒廃した土地を復興させた定次公のように、伊賀を盛り上げていきたい」と話す。

 甲冑レンタル店は、ノートリアスが運営。上野丸之内のラフォーレビル内にあり、織田信長や前田利家、松永久秀などさまざまな戦国武将をイメージした甲冑を用意している。着用して店内の緑色のスクリーン前で写真を撮ると、城の内部のイメージなどいろいろな背景と合成でき、タイムスリップしたような体験が可能。甲冑の使用料は1500円から。

 問い合わせは中村さん(090・7824・9617)へ。

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