【2016年の「甌穴まつり」で、はしごを使って甌穴内部に下りていく様子=伊賀市高尾で(千方伝承会提供)】

 長い年月をかけて石が川底を削ってできた深さ約4メートルのくぼみ「逆柳の甌穴」(県天然記念物)の内部を観察し、いにしえに思いをはせるイベント「高尾逆柳の甌穴まつり」が、7月24日に三重県伊賀市高尾で開かれる。雨天中止。2020、21年は新型コロナの影響で、18、19年は悪天候のため中止となっており、5年ぶりの開催となる。

 当日は午前8時30分から高尾の床並集議所前で受付。同9時に徒歩で出発し、床並川沿いを約20分歩いて甌穴へ。普段は土砂や枯れ葉で埋まっている甌穴の内部には、はしごを使って入り、自然の造形を見ることができる。

甌穴周辺の様子(同)

 他に、忍者の発祥とも伝わる地元の豪族・藤原千方(千方将軍)や四鬼に扮したスタッフとの記念撮影、厄除け石の投げ込みもある。また、甌穴近くでマスのつかみ取りができ、その場で塩焼きにして振る舞われる(数量限定)。終了は午後1時ごろの予定。

 参加には1家族500円の環境保全協力費が必要。

 主催する地元有志らの団体「千方伝承会」の西村隆三会長(73)は「甌穴や千方の史跡を訪れる人が増え、いろんな人たちがこの活動に加わってくれたらうれしい」と思いを語った。

 問い合わせは西村会長(0595・55・2770=平日午後5時半以降、土日午前9時以降)、または高尾地区市民センター(0595・55・2700=平日)へ。

2022年7月16日付823号6面から

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