【岡本市長(左)から感謝状を受け取ったソウマチさん=伊賀市四十九町で】

 今年2月に小学館ジュニア文庫から刊行された児童書「姫さまですよねっ!?」の著者で、滋賀県甲賀市水口町在住のソウマチさんが6月20日、三重県伊賀市内の小中学校29校と市立図書館向けに同著作を寄贈した。執筆に際して調査に訪れた伊賀で「お世話になった人たちへの恩返し」も込め、岡本栄市長に著作を託した。

 福岡県出身で、十数年前から滋賀県内に暮らしてきたソウマチさんは、子どものころから「空想上のものだと思っていた」忍者のことを見聞きするようになり、関心が深まっていった。自身のデビューとなった同著作は「第6回小学館ジュニア文庫小説賞大賞」を受賞し、既に第2作の執筆に取り掛かっているという。

 連日大げんかを繰り広げる8歳の「りり姫」と「清姫」を見かねた父・豊臣秀吉が「甲賀忍者vs伊賀忍者 最強決定戦!」を開催し、個性豊かな忍者たちが技能を競っているうち、戦いが予期せぬ方向へ進んでいく”ドタバタ歴史コメディー”。イラストは四日市市在住の七海喜つゆりさんが担当している。

 ソウマチさんは「伊賀の皆さんを始め、たくさんの方のご厚情を頂き、第2作も出せることになった。この本で楽しい時間をお届けできたら」と語り、岡本市長は「子どもたちに読んで頂くことができるのはありがたい。これから伊賀弁や伊賀の歴史を更に知って頂き、第2作に反映してもらえたらうれしい」と期待を寄せていた。

 「姫さまですよねっ!?」は新書版192ページで、税込み715円。伊賀市内を始め全国の主要書店、児童書売り場で購入できる。

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