国民健康保険加入者の特定健診受診率を上げようと、三重県名張市は人気医療漫画「ブラックジャックによろしく」とのコラボキャンペーンを実施する。7月1日からは、漫画の主人公が鋭い目つきで「メタボを放っておくと後悔しますよ」と受診を呼び掛けるマグネットを一部の公用車に取り付け、市内を走行する。
特定健診は、糖尿病など生活習慣病の予防を目的に2008年度から開始。対象は40歳から74歳の国保加入者で、同市の2021年度の受診率は44%(5月25日時点の速報値)で、県平均程度の水準となっている。40歳から54歳までの未受診割合が高い傾向で、市は受診率60%(約2000人の受診者増)を目標としている。
「ブラックジャックによろしく」は、オンライン上で無料公開されており、作者の佐藤秀峰さんの意向で二次利用が認められている。同市では昨年11月に「デザイン一新本部」を秘書広報室内に設置し、市の情報発信を見直す取り組みを推進。今回はその一環で、特定健診への注目を高めようと漫画を活用することにした。
佐藤さんに報告の上、素材となるコマをピックアップ。健診の周知のため、市福祉子ども部の公用車4台に貼るマグネットの他、市内の医療機関や市民センターなどに掲示するポスター100枚を作成した。「広報なばり」の紙面レイアウトにも活用している。
市保健年金室の保健師、獅子原名都子さんは「自分を大事にして、働き続けられる体を維持してほしい」と受診を呼び掛けている。
特定健診の対象者には6月下旬に受診券を送付。期間は7月1日から11月30日まで。
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